ロンドンに在住している日本人のDiceです。12月に入って一層街がイルミネーションで彩られるようになりました。
このブログでは、伝統的な金融街であるシティ・オブ・ロンドンとは一味違う、ロンドンの新金融街・ウォーターフロントといわれるカナリーワーフ(Canary Wharf)を紹介していきます。シティ・オブ・ロンドンの歴史を知りたい方は、世界の金融街シティ・オブ・ロンドンの歴史とBank周辺オススメPUB3選をご覧ください。
カナリーワーフは、ロンドンでは珍しい高層ビルが並び建つオフィス街で、多くの金融機関がカナリーワーフにオフィスを構えています。日本で例えるとまさしく丸の内ですが、運河が広がっていてタワーマンションが次々と建設されている点では豊洲にも近い地域です。
今回は、ロンドンの新金融街カナリーワーフについて詳しく知りたい方、カナリーワーフに住むことを検討している方に向けて、在住者がオススメする街の見どころを紹介していきたいと思います。また、カナリーワーフの雰囲気をYoutubeでも配信していますので、是非ご覧ください!
カナリーワーフの歴史
カナリーワーフは、ロンドン東部のドックランズ地域に位置するイギリス最大級のビジネス街であり、歴史上いくつかの変遷を経て現在の姿に至っています。
カナリーワーフは、18世紀末から19世紀初頭にかけて、貿易港として発展したのがはじまりです。当時、カリブ海から砂糖やラム酒、バナナなどを運ぶ貿易の拠点となった、テムズ川沿いのウェストインディアドック(West India Dock)の一部として建設されました。カナリーワーフの名前は、果物を輸出していたスペイン領のカナリア諸島(Canary Islands)に由来しています。19世紀中頃には、世界最大の貿易港となります。
しかし、第二次世界大戦後は、コンテナ化の進展によりテムズ川の港湾施設は衰退し、失業率が高くなって街全体が低迷した結果、犯罪率の増加や住環境の悪化が問題となりました。1980年には、ドックランズの港湾業務は停止することになります。そのため、イギリス政府はドッグを埋め立てて地域を再開発することを決定し、高層ビル群を中心とした商業エリアに転換するプロジェクトが始動します。再開発が停滞していた時期もありましたが、2000年代には、バークレイズ、HSBC、JPモルガンなどの大手金融機関を誘致して、ロンドンのシティに次ぐ金融街を形成していきます。交通インフラを整備して利便性を大幅に向上させるとともに、ショッピングモール、レストラン、文化施設も整備することで、魅力的なビジネス街へと進化していきました。
現在、コロナ禍によりリモートワークが大きく普及し、大手企業がオフィススペースを縮小した結果、ビルの空室率が一気に上昇し、カナリーワーフは再び苦境に立たされています。しかし、コワーキングスペースや短期賃貸オフィスを増設することや、転勤者や留学生用の賃貸スペースを含む居住地域の拡大により、現在も新たな成長を模索しています。
カナリーワーフの街並み
カナリーワーフは、現在オフィス街として苦境に立たされていますが、依然としてモダンな高層ビルが立ち並んでおり、一流のビジネスパーソンが勤務する街として機能しています。
また、オフィスビルのみではなく、小さな日比谷公園のようなジュビリー公園(Jubilee Park)など、都会でありながらビジネスパーソンの憩いの空間となる緑も設けられています。
地上に限らず、カナリーワーフ・ルーフ・ガーデン(Canary Wharf Roof Garden)という屋上庭園もあり、随所に憩いの空間が設けられています。個人的には小さな竹藪がどことなく日本を思い出させてくれるので、お気に入りのスポットです。
カナリーワーフの街中にあるアートたち
カナリーワーフを歩いていると、街の至るところでアートを目にします。細かく見ていくと様々なアートがありますが、個人的に気に入ったものをいくつか紹介していきます。これ以外にもまだまだ色々なアートがありますので、是非お気に入りのものを見つけてみてください。カナリーワーフの雰囲気をYoutubeでも配信していますので、是非ご覧ください!
まず、改札を出るとすぐ、緑の住人達が来訪者を迎えてくれます。
また、「CANARY WHARF」のオブジェを横切ると、色んな種類の時計たちが私たちに時間を知らせてくれます。
この時計たちを越えると、可愛らしくもスマートなうさぎと犬が一緒に自転車に乗ろうよと呼びかけてくれます。
道路からカナリーワーフ・ルーフ・ガーデンに向かう途中では、カラフルなトンネルが私たちを歓迎してくれます。
オフィス群に入ると、顔のないケンタウロス像がパブエリアの門で構えています。
少し進むと、赤いサンゴ礁?を見つけることもできます。
また、オフィス街から少し離れたところにあるのですが、個人的には一番インパクトの大きかった信号機の木がドライバーたちを惑わします。こちらはGoogle Mapで、「Traffic Light Tree」と入れると検索ヒットします。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回は、ロンドンの新金融街カナリーワーフについて詳しく知りたい方、カナリーワーフに住むことを検討している方に向けて、在住者がオススメする街の見どころを紹介していきました。歴史を見るといくつかの苦境に立たされてきていますが、その度にイギリス最大級の魅力のポイントを保持し続けてきた街なので、今後の進化にも要注目です。シティ・オブ・ロンドンの歴史を知りたい方は、世界の金融街シティ・オブ・ロンドンの歴史とBank周辺オススメPUB3選をご覧ください。
また、ロンドンでの暮らしやヨーロッパの旅をYouTubeでもお届けしています。ブログでは伝えきれない、動画を通じたリアルな体験や美しい風景、実際の雰囲気を感じていただけると思いますので、是非チャンネルにも遊びにきてください!
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