【ロンドン高級住宅街vol.2】ロンドンの広尾：世界の富裕層の上位1%が暮らす街、ベルグレービア

イギリス旅行

2024.12.252024.12.26

ロンドンに在住している日本人のDiceです。クリスマスイブとなり、ロンドンの街に静けさが訪れています。

このブログでは、世界の富裕層の中でも更に上位1%内に入る人たちが暮らす高級住宅街、ベルグレービア（Belgravia）について紹介していきます。ロンドンの中心地でありながら、閑静で洗練された雰囲気が漂っていて、多くの国の大使館が集まっているベルグレービア。東京で例えると、広尾に最も近い街ですが、多数の大使館があるという点では港区の各地域を統合した雰囲気があるように思います。

今回は、①世界有数の高級住宅街の街並みを知りたい方、②ロンドンのオシャレで落ち着いた街に行ってみたい方を対象に向けて、ベルグレービアの魅力を紹介していきます。

また、ベルグレービアの街並みをYoutubeでも配信していますので、是非ご覧ください！

ベルグレービアの成り立ち
おすすめショッピング３選
おまけ－イルミネーション点灯式の日－
おわりに

ベルグレービアの成り立ち

ベルグレービアは、バッキンガム宮殿の西側、ヴィクトリア（Victoria）駅やハイドパークの近くに位置しています。ベルグレービアという名前は、グロスヴェナー家（Grosvenor family）が所有していたチェシャー州の「ベルグレイブ」という村に由来しています。グロスヴェナー家はこの地域を17世紀から所有していましたが、当時はロンドン郊外の湿地帯や牧草地が広がる未開発の土地でした。

その後、既に近隣のメイフェアが高級住宅地として成功していたことを受け、さらなる富裕層の需要に応えるため、グロスヴェナー家のロバート・グロスヴェナー2世侯爵が、ベルグレービアの土地を高級住宅地として開発することを決定しました。有名な建築家ジョン・ナッシュ（John Nash）が初期の計画に関与し、ジョージアン様式やリージェンシー様式の影響を受けた、整然とした広場や白い漆喰のテラスハウスが並ぶ街路のデザインを作成しました。また、実際の建築工事はトーマス・キュービットという建築業者によって行われ、排水システムを導入して湿地帯を住宅地に適した土地に変えていきます。

19世紀のヴィクトリア時代には、ベルグレービアには貴族や上流階級をはじめ、外交官や政治家も多く住むようになり、急速に高級住宅地としての地位を確立します。20世紀の第二次世界大戦中、ベルグレービアも他のロンドン地域と同様に空襲の被害を受けましたが、再建によって高級住宅地の地位を取り戻します。戦後、ベルグレービアはさらに国際的なエリアへと変化し、多くの国の大使館が建てられるようになります。中東やロシア、中国などの富裕層がこの地域に投資し、世界中の富裕層が住む街へと進化しました。

2024年現在、ベルグレービアの住宅価格は、ワンルームでも£750,000（約1億5000万円）以上、マンションの平均価格は£2,750,000（約5億5000万円）、テラスハウスの平均価格は£5,822,166（約11億6500万円）という驚異の価格で販売されている、本当に世界有数の高級住宅街となっています。